ボーカリストとしてのソ・ヨンウン

2022年5月5日

音楽は音を楽しむもの

音楽は音を楽しむものです。

歌や楽器の演奏など、様々な方法で楽しむことができます。また、音楽には国境がありませんから、もしかすると地球外生命体とも音楽を通じて友好を深めることができるかもしれません。

誰でも音楽を楽しめますが、人前で披露するためには、ある程度の練習が必要です。音を奏でる側も聴く側も、お互いが幸せになるために楽器や歌のトレーニングがあるのでしょう。私もボイストレーニングを続けていますが、トレーニングを積めば間違いなく成長することができます。
私にとって歌は、最大のコンプレックスでしたが、今では歌こそが一番の趣味になっています。トレーニングはいつ始めても効果が期待できますが、若ければ若いほど良いと思います。私が今でもファルセットを自然に出せるのは、子供の頃に合唱をやっていて、担当の先生から教えてもらったからです。若いうちは、驚くほど早く吸収し、感覚をつかむことができ、変な癖もついていなければ、自分の特色として、どんどん良い方向にレベルアップしていくと思います。元々生まれながらに歌が上手い人もいますが、周りの環境でその上達度合いはかなり変わってくると思います。

よく言われることですが、日本語よりも英語や韓国語などの発音のほうが発声に良いとか、ファルセットのような裏声がきれいに出せたほうが広いレンジで歌える声を作りやすいなどと言われてますが、本当にその通りで、破裂音の多い韓国語や、力任せに歌わないファルセットやミックスボイスを多用するKPOPの歌い方は、私の考える理想に近い発声で、とても好きです。

Kep1erのソ・ヨンウンさんをガルプラで再確認

前置きが長くなりました💦私の大好きなKPOPアーティスト、Kep1erのボーカル、ソ・ヨンウンさんがダンスもボーカルもハイレベルでこなすオールラウンダーとして人気が高いのですが、サバイバルオーディション番組、Girls Planet 999から彼女を見続けてきて、ボーカルに挑戦する姿勢や、その成長過程にとても興味がわきました。

なぜならば、私のソ・ヨンウンさんに対する元々のイメージが、ボーカリストというより、どちらかというと、ボーカルもこなすダンス担当のメンバーという印象だったからです。

今では、Kep1erの歌姫、キム・チェヒョンさんとメインパートを分け合うほどの実力者であるヨンウンさんが、デビューしてまだ半年に満たないにもかかわらず、ここまで急激にボーカリストとして成長したきっかけが知りたくなりました。

本人に聞くわけにもいきませんから、GWを利用してGirls Planet 999をヨンウンさん中心に復習して、そのヒントを探してみました。

ソ・ヨンウンさんは2004年12月27日生まれの19歳(2024年現在)。

MBTIはENTJ指揮官型です。

生まれながらのリーダー気質で、自信に満ち溢れ、直観と本能に従って行動しますが、感情より論理を優先し、現状よりも未来に目を向け、目標をしっかりと設定して、決してあきらめず粘り強く挑戦し成功するタイプのようです。

Girls Planet 999の初回放送で行われた探索戦では、ユン・ジアさんと組んでNCT127の「英雄・Kick It」を完璧に披露し、会場の参加者や審査員を驚かせました。

鋭い眼光や激しいダンスに目を奪われてしまうパフォーマンスでしたが、ヨンウンさんのボーカルパートをじっくり聞いてみると、あれだけ激しいダンスでありながら全くぶれていないのがわかります。

© CJ ENM Japan Inc.より引用

安定しすぎていて逆にボーカルが目立たず、見どころのダンスがさらに引き立ったのかもしれません。

あらためて聞いてみると、ダンスやラップだけではなく、ボーカルも含めたトータルでの完成度の高さに驚きます。

ステージがあまりにも素晴らしかったために、私を含め多くの視聴者さんには、特に目立ったダンスの実力が高いイメージがついてしまったのかもしれませんが、ヨンウンさんのボーカルの実力は、もともと高かったことがわかります。

ボーカルに挑戦した2ndと3rdミッションの違い

セカンドミッションであるコネクトミッションでは、課題曲のBLACKPINK「How You Like That」に1班(プランガールズ)として参加します。

キリングパートとRAPパートのどちらにも挑戦しますが、メンバー投票で落ちてしまいまったヨンウンさんは、気持ちを入れ替えてボーカルに挑戦し、実力でボーカル1のパートを獲得しました。

© CJ ENM Japan Inc.より引用

ステージでのヨンウンさんの歌声は、曲の雰囲気とマッチしていて、とても素晴らしいものでした。

© CJ ENM Japan Inc.より引用

しかし、見事勝利したこのミッションでは、ボーカルとしての印象が強かったにも関わらず、ファーストステージでの印象が強烈だったせいか、どうしてもダンスの得意なヨンウンさんのイメージのほうが色濃く残ってしまったかもしれません。

サードミッションでセル(日中韓の3人チーム)の解体が行われ、ボーカル、ダンス、ラップにカテゴリー分けされた、課題曲を自ら選ぶ場面で、なんとヨンウンさんは、ボーカルを選択します。

© CJ ENM Japan Inc.より引用

これには、同じセルだった日本と中国のメンバーも驚くほどで、ヨンウンさんのイメージは視聴者だけでなく参加者の中でもダンスの得意なメンバーとして認識されていたことが伺えます。

© CJ ENM Japan Inc.より引用

ヨンウンさんの「ボーカルに挑戦したかったんです」という言葉に、彼女の目指しているものが、単にダンスでガールズグループになろうというものではなく、ダンスも歌もこなす完全なるオールラウンダーあることが感じ取れるような気がしました。

先に書いたMBTIの指揮官型の特徴でもある、「現状よりも未来に目を向ける」ヨンウンさんらしい挑戦の姿ともいえるかもしれません。

だとすると、このボーカルへの挑戦は、一時の気まぐれではなく、未来に目を向けた計画性のある挑戦だということになります。

私たちKep1ianからすると、ヨンウンさんの得意な、ダンスやラップの披露を是非とも見たいと思うのですが、実は、ヨンウンさん自身が現状には満足いかず、さらなる先にある未来像に向けて挑戦していることがわかるエピソードだと思います。

他のボーカルチームに対するヨンウンさんのリアクション

他のボーカルチームに対するリアクションも確認しました。

もちろんMnetの編集が入っていることが考えられるので、実際とは違う可能性もありますが・・・・

最初は、ボーカル&ラップのBTOB「Missing You」を披露した6人グループ(音を描く)チームのリアクションです。

個人的にこのチームは、安定した美しいボーカルのアン・ジョンミンさんと、ハイトーンが印象的な久保玲奈さん、ラップがかっこよかったチョウ・シンユーさんが印象に残っています。

久保玲奈さんの力強いハイトーンが響き渡った時のリアクションです。

© CJ ENM Japan Inc.より引用

そして、ステージが終了した時のリアクションです。

© CJ ENM Japan Inc.より引用

ヨンウンさんはお世辞をあまり言わないタイプだと思いますので、「すごく上手だった」という言葉は、優れているライバルを素直に認める本心に聞こえます。

そして、チェ・イエヨンさん(私がガルプラ参加者の中で最も好きな声の持ち主)、ファン・シンチャオさん、櫻井 美羽さんによる、テヨンさんの「All About You」です。

サビ前で、Aメロとは違う張りのあるミックスで力みなく見事に歌い上げるイエヨンさんの声を聴いた時のヨンウンさんのリアクションです。

このチームとは、同じ練習室でトレーニングをしてきた仲ということもあるでしょうが、力まずにここまで奇麗で澄んだハイトーンを出せる人はそうそういません。

ヨンウンさんも驚きが隠せない様子でした。

© CJ ENM Japan Inc.より引用

正直に顔に出るところが素直で良いですね。

そして、私の大好きな坂本舞白さんがリーダーを務めた(マジヤ)チームによる、ITZYの「マフィア In the morning」です。

見事3人枠のミッションを勝利したマジヤチームのステージでは、終盤の坂本舞白さんによる力強い中音域のボーカルに対するリアクションです。

© CJ ENM Japan Inc.より引用

ボーカルポジションでありながら振りを加えて、なおかつ力強いボーカルをキープしたこのチームは、まさにステージを制していましたね。

以上のように、ボーカルステージでポイントとなる見せ場では、ヨンウンさんの素のリアクションがカメラに抜かれていました。

私は彼女のリアクションに、単なるライバルチームのステージ観戦ではなく、ボーカルに対する探求心や向上心の様なものが見えたような気がしました。

とても大変だったボーカルステージへの道のり

ワン・ヤーラさんと桑原彩菜さんと共に(Dream High)として、2PM「My House」に挑戦したソ・ヨンウンさんは、練習段階から苦境に立たされました。

© CJ ENM Japan Inc.より引用

自ら、音楽の知識不足を謙虚に認め、経験豊富なワン・ヤーラさんにリーダーを任せ、練習を開始するのですが、ヤーラさんのプロデュースが空回りしてしまいます。

知識不足と言いつつ、音感がとてもよいヨンウンさんには、耐えられない状況が続きました。

© CJ ENM Japan Inc.より引用

正義感が強い彼女は、年上のヤーラさんにも意見を言いますが、素直に受け入れてもらえず、中途半端な状態で中間審査を受けることになります。

ここで驚いたのは、両脇の二人のリズムが不安定な中、右手で拍子を取りながら歌うヨンウンさんが、全くリズムも音程も外さずに完璧に歌っている点です。

© CJ ENM Japan Inc.より引用

リズムを取りながら歌う練習というのは、私もやったことがありますが、かなり難しいです。

もしかすると、ダンスのスキルが歌唱にも影響しているのかもしれません。

リズムも音程も外さずに歌い切ったヨンウンさんには、ちゃんと元の音源が聞こえていたのだと思います。

きっとボーカリストに必要な、音感、リズム感、そして耳の良さを全て兼ねそろえているのでしょう。

彼女自身は不思議に感じていたようですが、ボーカルレベルの高さは、中間発表で最高順位に選ばれたことで証明されました。

© CJ ENM Japan Inc.より引用
© CJ ENM Japan Inc.より引用

本番ステージでは、曲の雰囲気に合った素晴らしい歌声を披露し、二人のメンバーとのコーラスも見事なものでした。

© CJ ENM Japan Inc.より引用

特にラストの三人のコーラスはとてもかっこよく、繰り返し何度も練習したことがわかります。

しかし、この後の順位発表式で、生存できたのは、ヨンウンさんだけでした。

本気で意見をぶつけ合ったからこそ、お互いを認め合い共に成長し、素晴らしいステージを完成させることができた(Dream High)チーム。

「ヤーラオンニ・・」そう言って涙を流すヨンウンさんは、このステージで、ボーカリストとしての自分を発見することが出来ました。

そして、ボーカリストとしてさらに成長することを去り行く友に誓ったのだと、私は思っています。

メインボーカルをやりたくて

ボーカリストとしての決意は、続くクリエーションミッションでの2回目のパート選びでも確認できました。

© CJ ENM Japan Inc.より引用

ヨンウンさんは最初からメインボーカルのみを選択し、他のポイントパートは選択しませんでした。

© CJ ENM Japan Inc.より引用

得意なダンスではなく、メインボーカルだけに挑戦するその意気込みに、ただならぬ覚悟が感じられました。

そして、自分自身を良く分析していて「Snake」という曲に自分の声のほうが合っていると答えています。

© CJ ENM Japan Inc.より引用

これは後に「Snake」チームのメインボーカルが中間発表後に交代してしまうことで、証明されてしまうのですが、曲の雰囲気に相応しいかどうかをヨンウンさんは直感で判断できているということです。
(ちなみに私は、スー・ルイチーさんを応援していたので、メインはルイチーさんに歌ってほしかったです)

残念ながらメインボーカルが取れなかったヨンウンさんは「U+Me=LOVE」に移動することになりますが、なんと、新たなチームでメインボーカルを務めることになります。

© CJ ENM Japan Inc.より引用

この、ドラマチックな展開は本当にすごかったですね。

まさに水を得た魚のように、ヨンウンさんが大成長します。

坂本舞白リーダーの率いる「U+Me=LOVE」チームは雰囲気も良く、全体練習を何度も繰り返し行ったそうです。

「一緒に練習するとエネルギーが生まれるんです」と一緒に移動してきたキム・スヨンさん(現Billlie)が答えていましたが、まさにENTJ指揮官型の「ほかの人と一緒に過ごすことでエネルギーを得る」社交的な特徴そのままの環境が整った良いチームだったことも影響しているかもしれません。

「U+Me=LOVE」は完璧なステージをやり遂げ見事勝利します。

ヨンウンさんはハイトーンを連発するも、常に安定し、サビ後のメロディーも、終盤のロングトーンもかっこよく歌いあげ、勝利チームのメインボーカルを堂々と務めました。

© CJ ENM Japan Inc.より引用

そして、決定的だったのは、順位が下位のメンバーが多いチーム3による、OOOミッションの中間発表です。

デビューには程遠い順位、今更努力しても上位メンバーに追い付けるわけがない・・・

そんな雰囲気だったチーム2の後に、明るく一生懸命に歌い踊るチーム3のメンバーを見て、マスターたちが思わず涙を流します。

困惑するヨンウンさん達にマスターが答えます。

「歌にすごく感動したし、ステージもそうだよ」

© CJ ENM Japan Inc.より引用

「観客を夢中にさせたら、こうして涙も出るんだ」

© CJ ENM Japan Inc.より引用

視聴者の私たちも、とても感動したシーンだったと思います。

ボーカリストとして成長し続けるソ・ヨンウンさん

メインボーカルを担当した人が、メインボーカル以外を目指すことはあり得ません。

ヨンウンさんは、ダンスやラップのスキルも磨きつつ、今後もボーカルとしての成長を続けていくはずです。

どうしても、ガルプラの探索戦での強烈な印象に引きずられてしまい、彼女自身が描いている理想像を無視してしまっていた私ですが、Girls Planet 999を見直して、ヨンウンさんの目指している未来を少しだけ理解できたつもりでいます。

オールラウンダーであり、ボーカリストとしてのソ・ヨンウンさんをこれからも応援していきたいと思います。