SONIC Warriors 第1話

2022年1月22日

Kep1erがデビューしました

2022年1月3日にKep1erがデビューしました。

新型コロナ感染の影響で当初予定されていた前年の12月14日から約3週間程度遅れてのデビューとなりましたが、待たされてしまった分、ファンの加熱度も増したように思えます。

デビュー後、韓国メディアに登場するたびにレベルアップする彼女たちの活躍は、日本をはじめ本場韓国から世界に至るまで、多くのK-POPユーザーを驚嘆させ続けています。

Kep1er」はケプラーと読みます。

「Kep」は自分たちの夢をつかみ、「1」は1つになって最高になるという意味が込められているそうですが、NASAの探査衛星「ケプラー」が見つけた地球サイズの系外惑星「Kepler-1649 c」にインスパイアされていると思います。

地球とケプラー1649cの大きさの比較(提供: NASA/Ames Research Center/Daniel Rutter)

この惑星「ケプラー」はサイズと温度が地球に似ているらしいのでひょっとするとケプラー人が存在するかもしれませんね。

Kep1erのイメージムービーを観たら妄想が止まらなくなりました

快進撃を続けるKep1erは、韓国のナンバー1K-POPチャートショーといわれるM COUNTDOWNに出演し、「MVSK」とデビュー曲「WA DA DA」を披露しましたが、曲と曲の間に、私たちの想像を掻き立てるようなかっこいイメージムービーが流されました。

まさに、Kep1erがケプラー人であるような設定が垣間見えたので、SF好きの私は妄想が膨らみまくってしまいました。

ここから先は、個人の妄想で勝手に書いたものであり、実在するKep1erとは一切関係のない内容になっておりますので、ご注意くださいね。

KEP1ER

地球から300光年離れた地球によく似た惑星ケプラー。

そこには音楽によって文明を築いてきたケプラー人達が、恒星(ケプラーの太陽)のフレア活動の肥大による、大気の崩壊によって絶滅の危機に瀕していた。

ケプラー星の最大勢力であるC族のユジン姫は、他の勢力である6つの国の為政者らに、ケプラー星の救済のための協力を求めたが、お互いの利害や民族間に残る深い怨恨、宗教的な対立により団結にほ程遠い状況であった。

恒星はすでに赤色矮星となっており、ケプラー星の崩壊までに残された時間は、半年しかない。

そんな時、K族の第1王女チェヒョン姫が、K家に代々伝わる超音速望遠鏡でケプラーとよく似た青い惑星地球を偶然発見する。

超音波望遠鏡はケプラー人の特徴であるソニックウェーブ(音によるテレパシーやテレキシネスのようなもの)を増幅して音を観測することが出来る特殊な望遠鏡で、音の発生源を色で判別することが可能だ。

「あっ・・あれは!」

チェヒョンは、青く輝くその星の中にケプラー星で最も高貴で幸せの色とされるラベンダーカラーを発見した。

その輝きは、かつてケプラー星が争いも無く平和で希望に満ちていた時代を象徴する、ケプラー人にとってはかけがえのない幸せの色彩そのものだった。

驚きのあまり、一瞬思考が停止しそうになったチェヒョンだったが、ふと我に返る。

「すぐに、すぐに知らせなくては!」
「でも、誰に!!」

種族間の勢力争いが続く中、他国の為政者に伝える術などない。

「私に任せな」

突然部屋に入ってきたのは、同じK族のダヨン姫だった。

ダヨンは本家であるチェヒョンとは親類に当たる、いわゆる分家の中の最大派閥の令嬢だ。

芸術家気質で探求心が強いチェヒョンとは違い、行動第一主義で情熱的なエネルギーで満ち溢れているダヨンは、持ち前の相手を鋭く見抜く感覚で、チェヒョンが今、とてつもない課題に直面し、どうすれば良いか迷っていることが手に取るようにわかった。

「ついに見つけたんだね」

ダヨンはチェヒョンが長い間ケプラー星の行く末を憂い、外宇宙に助けを求め続けていることを知っていた。

「私が何とかするから、あなたはその光を見失わないで」

そう言って笑みを浮かべたダヨンにチェヒョンは

「あなたはいつだって、何でもお見通しなのね」

と言って、ようやく笑顔を取り戻すのだった。

ダヨンはすぐさまケプラー星の中心勢力、C王国のユジン姫にソニックウェーブで希望の惑星地球のことを伝えながら、戦乱の真っただ中にいる、独立解放戦線部隊の姜将軍の元に向かうのだった。

CONTACT

信頼しているダヨン姫からソニックウェーブをキャッチしたユジン姫は、第二勢力であるS王国のシャオティン姫に接触を試みる。

ケプラー星、随一美女と謳われるシャオティンは、平和大使という立場ではあるが、クーデターによって発足した現軍事政権の操り人形として利用されていた。

自由な発言は禁じられ、表舞台に立つこともままならない状況で、幽閉こそされていないが目に見えぬ足かせが彼女を苦しめていたのだ。

苦労の末屋敷に忍び込んだユジンは、シャオティンにケプラー星の兄弟惑星である地球のことを伝える。

シャオティンのソニックウェーブは一般のケプラー人と違い、自ら発することはできないが、ソニックウェーブのパワーを倍増させることができる特殊能力だ。

ユジンはそのことを知っていて、いち早くシャオティンとの接触を試みたのだった。

シャオティンもユジンの考えをすぐさま理解し、早速ユジンのソニックウェーブを倍増させる。

「急いで!将軍たちが来る前に早く」

両手を高く掲げたシャオティンの全身が紫色に輝き始める。

ユジンは輝くシャオティンにしがみつきながら右手を高々と掲げ全神経を声帯に集中させて叫んだ。

「スーパーソニック!!」

次の瞬間二人の体はラベンダー色の発光体となって、音の速さで徐国へと跳躍した。

TECHNOLOGY

徐国は、戦争に参加していない唯一の中立国で、数多くの学者や専門家を有し、国全体が科学の発展に注力して次々とイノベーションを生み出しており、ケプラー人がもつ音楽エネルギーを様々な形に変換して活用する方法を日々模索している。

その中で最高の権威を持つ、第一研究所長官の娘であるヨンウンは、若くして効率的なソニックエネルギー変換テクノロジーを開発した第一人者で、誰もが認める天才である。

彼女の専用ラボには最新型のソニックウェーブ変換装置のプロトタイプがあり、まさに今テスト稼働をする直前であった。

(WADADA!WADADA!)

突然ソニックウェーブのラベンダー色の光がヨンウンの目の前に広がる!

「なんなの!変換装置の光とは違う!」

次の瞬間、光が収束して濃い紫色に落ち着くと、目の前にはユジン姫とシャオティン姫が現れた。

「あなたたちは・・・」

驚いたヨンウンの顔を見たユジンがすぐさま答えようとする。

「私たちは・・」

その言葉を遮るようにヨンウンが言葉をつづけた。

「ユジン姫とシャオティン姫ね。あなたたちは有名だからすぐにわかったわ」
「いったい何事なの?」

ユジンとシャオティンは、ケプラー星の行く末を憂い同志を探しているということ。

そして、地球という兄弟惑星が存在することを必死に説明した。

「本当なの!」

驚いたヨンウンは、奥の部屋に駆け込んで、書棚に積まれた書類やら本やらをかき分けて古いぼろきれの様なものを握りしめて戻ってきた。

「やっぱりあったんだ。それは地球という星よ!」

天才ヨンウンは、自らの数学的な研究で外宇宙にはケプラー星と同じような惑星があり、その地球からの微弱な通信音を独自の方法で記録していたのだった。

「こうしちゃいられない、あなたたちこの装置を運ぶのをてつだって」

「運ぶって・・・何処に?」

ユジンが問いかけると変換装置を大きなリュックに詰め込みながら、ヨンウンがあきれ顔で言った

「決まっているでしょ、H共和国よ」

シャオティンが二人のソニックウェーブを倍増させ、三人は変換装置もろとも5つ目の国である、H共和国へと跳躍した。

SPEED

一方ダヨン姫は、戦闘の真っただ中にある独立解放戦線部隊にいる、J国将軍のもとに向かっていた。

ケプラー人の中でダヨンのスピードにかなうものはいない。

ケプラー星の国際大会で3年連続で優勝をし、いまだにその成績を塗り替えたものが誰一人いないからだ。

「イェソなら・・・・彼女なら協力してくれるはず」

J国将軍の次女であるイェソは、まだ幼かったが、誰よりも平和を重んじ慈愛にみちあふれた少女だった。

しかし、王国同志の争いに巻き込まれた弱小国のJ国を侵略した独立解放戦線部隊は、新たな第三勢力となって、ケプラー全体を侵食する勢いで星そのものの崩壊を加速させてしまっている。

J国は小さな国ではあったが経済や文化の中心で、平和の中心地とも呼べるほど治安が安定し幸福度が高かった。

C王国とS王国との戦争が激化し、そこにH共和国の属国であった軍備に乏しいJ国までもが戦乱に巻き込まれる形となったが、最初のうちは、かろうじて均衡を保っていた。

しかし、独立解放戦線が突如現れ、その均衡が破られることとなる。

ゲリラ戦を得意とする解放戦線は、J国に狙いを定め徐々に侵略を進めていき、ついには完全に飲み込んでしまった

J国の大統領は家族もろとも惨殺され。軍の最高責任者であった姜将軍はJ国民と二人の娘の命を守るために解放戦線に投降し、最前線で盾となって戦っているが、美しい娘たちは、解放戦線の首領であり、ケプラー星に悪意と混乱を招いた独裁者のアンチに捕らえられ、幽閉されてしまった。

しかも、アンチに見染められてしまった長女のマシロは、その毒牙に抵抗したために殺されてしまい、牢獄の様な場所に軟禁されているイェソは生きる希望を失い、ただ毎日を呆然と過ごし、いつも一緒にいた亡き姉を思い出しては涙を流し、その跡をぬぐうことも忘れて、灰色一色の壁をじっと見つめていた。

戦争が起きる前、平和な時代のケプラーは、星全体がラベンダー色に包まれていた。

その色は、ケプラーに住む全ての生き物の内奥から自然に溢れ出る、幸せのメロディが視覚化されたものだ。

しかし、今ケプラー星そのものが絶望の色に覆われ、終焉へと向かっている。

それは、増大する恒星のフレアや戦争だけが根本原因ではない。

ケプラー人たちが、優しさの調(しらべ)を捨て去り、慈しみの響(ひびき)きを閉じ、勇気の旋律(せんりつ)に蓋をして、愛の唄を忘れてしまったために、幸せの音色が顕れなくなってしまったためだ。

ケプラー国民全員の責任でもあり、それを先導した為政者たちの大罪ではあるが、今それを論じても仕方ない。

わずかに残る、平和の象徴であるラベンダーカラーを自ら輝かし続ける同志を一人でも多く募って、300光年の彼方にある、兄弟惑星地球に助けを求めることこそが重要だ。

姜将軍の本拠地を目指し一心不乱に跳ぶダヨンは、これこそが自分にに課せられた使命であると本能的に悟っていた。

ところが、ようやく本拠地にたどり着くという手前で突然大きな声が背中に届いた。

「待ちなさい!」

かつて誰にも追いつかれたことのない音速で跳ぶダヨンの後方から、弾丸のごとく突き進んでくる黒髪の少女が見える。

「まさか、この私に追いつこうというの!」

スピードをさらに上げるダヨンだったが、その少女を引き離すことができない。

「追いつかれる・・・」
「仕方ない・・・」

ダヨンは右手を前方伸ばし、声帯に意識を集中した。

「スーパーソニック!!」

紫色の輝きとともに加速したダヨンは、目的地とは少し離れた場所にたちまち跳躍した。

「逃がさないよ!」

黒髪の少女も負けじと後を追った。

INNOCENCE

H共和国は巨大国家で、戦争の中心地からは離れているため、比較的安全だが、国民の生活は乱れきっており、各地で暴動などが起こるという有様だった。

ユジンはシャオティンとヨンウンを連れて、国家元首のいるラベンダーハウスを訪れた。

H国大統領の末娘ヒエに会うためだ。

ヒエは幼少のころから音楽の英才教育を受けており、姉や兄もも素晴らしい才能を発揮し国の重鎮を担っている。

ヒエはまだ若いため、有り余る才能を発揮する場もなく、日々を自身の修練に費やしていた。

「あら、お姉さんたち」

屈託のない笑顔で幼いころから顔なじみのユジン姫とシャオティン姫を見たヒエは、3人を温かく向かい入れ、お気に入りのお茶の用意を遠くにいる執事に頼みながら、笑顔で問いかけた。

「何か面白いことがありそうね」

ヒエは、ワクワクした感情を抑えることができない。

鍛錬しているケプラー人はソニックウェーブでお互いの感情を読み取ることができるので、戦時下で両国が敵対しているにもかかわらず、昔のように顔を合わせていることに違和感を感じることはなかった。

初対面のヨンウンも年齢が近いせいか、すぐに打ち解けて冗談を言い合っている。

じゃれあう二人の腕をつかみながらユジンが小声で話す。

「いい、これから私たちでケプラーを救うのよ」

キラキラと輝くヒエの瞳は好奇心でいっぱいだ。

「私は何をすればいいの」

3人はお互いに誰が言い出すか待つようなそぶりをして、同時に口を開いた。

「あなたのお兄さんの飛行船を貸してもらいたいのよ!」

一瞬考え込むようなふりをしたヒエは、いたずらそうな顔をして

「オッケー!」

と言いながら飛び跳ねて見せた。

とは言うものの、ヒエの兄が飛行船を簡単に貸してくれるはずもない。

「どうしよう・・・・」

リーダー格のユジンが真剣に悩んでいるのをよそに、ヒエは大げさにポーズをとって
自信満々な面持ちで皆を先導した。

「だいじょうぶ!だいじょうぶ!私にまっかせーなさーい」

ヒエを先頭にした一行は、飛行船が停泊している施設の裏手にに到着した。

「ここって・・・」

不安げなユジンたちの顔色はさらに曇っていった。なぜならその場所は廃棄物置き場だったからだ。

「ここから入るの」

シャオティンが長く伸びた黒髪を気にしながら質問すると、何か問題でもあるのと言わんばかりの顔でヒエが元気よく答えた。

「うん!そうだよ!!」

「しー--!!」

ヨンウンが、すかさず立てた指を口に当てながらウインクをして大声でしゃべるヒエを制止しながら、装置の入ったリュックを背負いなおして、ヒエの後に続いた。

あとの二人もあきらめ顔でごみの山に入っていったのだった。

AGAIN

ダヨンが黒髪の少女を振り切って跳んだ先は廃墟のような建物が並ぶゴーストタウンで、人気は全く感じられない

ただ、前方の一角に炎に似た小さな紫色を見つけた。

「人がいる!」

ダヨンは、その消えてしまいそうな紫の炎に向かって進んでいった。

ダヨン自身も長い距離を跳んだために、体力の消耗が激しく、のどがカラカラだった。

声帯が乾ききってしまうとケプラー人はソニックを発生させることができなくなってしまう。

「早く、水分を補給しなければ・・・」

鍵のかかっていない扉を開けて、一目散に水道の蛇口に飛びつき、水を一気に流し込んだ。

「ああ、生き返った」

天井を見上げて一息ついたその時、鋭い声とともにダヨンの喉元にナイフの刃先が触れた。

「逃がさないと言ったでしょ」

その声は間違いなく先ほどの黒髪の少女の声だった。

「しつこい奴だな・・・解放戦線の犬か?」

ダヨンの嫌味のこもった口調に少女が反発する。

「違う!断じて違う!」
「私は、私は・・・」

少女のナイフを持つ手が震えているのが分かる

「ひ・か・・る・・・・や・・め・・て」

奥のほうから途切れ途切れの声がする。

「そ・・の人・・・は・・・敵じゃ・・・ない」

バタンと人が倒れる音と同時にナイフが床に落ち、ひかると呼ばれた少女がそちらに駆け寄った。

けがをしているらしきその女性は、包帯にくるまれて必死にこちらを伺っている。

「ダ・ヨン・・・キム・・・ダヨン」

その瞳は宝石のように美しく、口元のえくぼがとても特徴的だ。

「ええっ!!」

驚きのあまりダヨンの声は途中で裏返ってしまった。

ダヨンの目の前にいる女性は、亡くなったはずの姜将軍の長女マシロであった。

「お姉さん!生きていたのね!!」

元々幼馴染で仲の良かっただったふたりだったが、K族が仕えるC国と姜将軍の仕えるJ国が敵対関係になってしまったために、無残にもその友情は引き裂かれ、長い間会うことも出来ないでいた。

ダヨンは駆け寄ってマシロを抱きかかえ、古びたベットにそっと寝かせた。

両手で左手を握りながら涙を流しあう二人を眺めながら、ひかるが話し始めた。

「私は、マシロに助けてもらったの」

マシロは狂った暴君、アンチの降り下ろした剣により致命傷を負ったが、最後の力を振り絞りソニックウェーブで、その場から何とか逃れることはできた。

しかし、傷はかなり深く、ゴーストタウンでひかるに探し出されなければ、間違いなく命はなかった。

ひかるは全生命力をかけてマシロの命を繋ぎ留め、そのままゴーストタウンで身を潜めていたのだ。

「あなたは何者なの?」

ダヨンの問いかけにひかるが答える。

「私は、J国大統領の娘です」

独立解放戦線がJ国に進行して、国民への見せしめに大統領一家を惨殺したのだが、一人娘のひかるはすでに行方不明であった。

実はその時、マシロがひかるを従者に変装させ匿っていたため命が助かったのだ。

「何てこと・・・」

悲惨な運命を乗り越えて、平和を求める3人が再び巡り合うことができたのは偶然か、それともケプラー星そのものが放つ平和の共鳴だろうか。

「今すぐチェヒョンのところに跳びましょう」

「どうして?」

ひかるの問いかけは、マシロの問いかけでもあった。

「世界を・・・いえ、ケプラーを救うことができるかもしれないの」

兄弟惑星「地球の」ことを説明するダヨンの声に耳を傾ける二人だったが、隠れ家の外に怪しい影が迫りつつあることを気付くはずもなかった。

to be continued