Queendom2最終回 正直な感想

2022年6月11日

羨ましいくらいに盛り上がる韓国の音楽番組

Queendom2が終了しました。

とても楽しむことが出来た音楽番組で、韓国KPOP業界が歌謡曲全盛期の日本のように大いに盛り上がっていて、とても羨ましく思いました。

私が若かった頃の日本は、まさに音楽が生活の中心で、歌番組やラジオが無ければ生きていけないくらい、生活の中心が音楽でした。

大好きな歌は何度でも繰り返し聴いたり、口ずさんだりして生活に音楽が溶け込んでいたように思います。

いつからか、日本の流行歌にあまり興味を持たなくなり、海外の音楽やメディアでは紹介されないようなジャンルの音楽を友達の影響で聴くようになって、いつの間にかヘビメタにたどり着いてしまったわけですが、ここにきてKPOPにドはまりするとは思ってもいませんでした。

私は友人の影響で音楽を聴くことが多く、その友人たちのおかげで様々なジャンル&国の音楽を聴いてきました。

中でも日本以外のアジア音楽で印象に残っているのは、友人の一人が台湾の出張帰りに買ってきた台湾歌謡曲のVHSビデオでした。

かなり時代遅れなメロディと安っぽい舞台のつくりに、はじめのうちは少々馬鹿にして観ていたのですが、当時の日本には薄れつつあった純粋な「歌う力」を見たように思えてきて、何度も繰り返し観るようになりました。

私とその友人は、ビデオの中の女性5人グループのファンになり、CDやVHSテープを購入したり、来日した際には小さなライブイベントにも参加したりもしました。

歌声がとても好きだったんです。

私自身は、それほどのめりこまない性格なので、自らイベントに参加するようなことはしないのですが、友人はとても積極的で、応援のためのWebサイトを作ったり、彼女たちの来日のお手伝いまでしていました。

彼に誘われるまま、私も出来る限り一緒に応援していましたが、残念ながら約5年で活動を終了してしまいました。

そして、その友人も3年前に肺炎でこの世を去りました。

当時は、SNSもYoutubeも存在していませんでしたし、日本ではブログすら普及していなかった時代です。

現在のように様々な伝達方法があれば、もう少し多くの人に知っていただけたかもしれません。

今回Queendom2を観て、あらためてすごいと感じたのは、ABEMA TVの本放送だけではなく、運営会社であるMnetのYoutube正規動画やビハインド動画をはじめ、多くのKPOPユーチューバーによるリアクションや解説動画、そしてTwitterなどのSNSで繰り広げられる、ファンダムによる応援コメントの数々が、本放送の週間サイクルとほぼ同時進行で繰り広げられた点です。

全てが20年前とは全く異なったスタイルで、数もスピードも桁違いです。

友人が今も生きていたら、一緒に応援できていたかもしれません。

想像以上に大変だったKep1erの挑戦

前置きが長くなりましたが、今回のQueendom2はKep1ianの私にとって、応援するKep1erが多くの人に認知されるチャンスであり、あわよくば、よりマーケットの広い世界のファンを獲得する良い機会だと考えていましたので、とても肯定的でした。

しかし、放送が回を重ねるごとに私の想像はとても甘く浅はかな考えであることがわかりました

Kep1erはオーディション番組Girls Planet 999に応募した1万3000人の中から勝ち残った9人のハイスキルメンバーです。

歌もダンスも非常にレベルが高く、放送の中でも怪物新人として紹介されていました。

オーディション番組のGirls Planet 999もQueendom2も運営会社はMnetです。

当初Kep1erは、MnetのコネでQueendom2に参加させてもらったと思われていることを悔しがっていましたが、1次バトルで、ものの見事にレベル違いの実力を発揮します。

しかし順位は4位と振るわず、この順位には多くのファンは納得しつつも、Kep1erのステージセットや衣装などに対する意見などが見受けられました。

2次バトルではBrave Girlsの「Pool Party」に「Rollon’」ミックスさせた新解釈で可愛らしいステージを披露しましたが、結果は5位。

舞台でのトラブルやミスの責任を感じ自らを責めるメンバーの姿が忘れられません。

3次バトルのポジションユニットではボーカルユニットとダンスユニットのどちらも3位となり、ファンタスティックバトルでは5位となるも総合評価で6位となってしまいました。

応援しているグループが誰にも真似ができない高度なパフォーマンスを披露しても、評価されないことに、Kep1erもKep1ianもストレスが頂点に達していたと思います。

単なる妄想だけれど自分なりの解釈

この頃になって私も、Queendom2という番組の仕組みとKep1erの状況を私なりに想像するようになりました。

完全な私の妄想ですが、まず、Queendom2でKep1erの順位が上位に入ることは、そもそも不可能に近かったということです。

それは2つの点で想像できると思います。

一つは、カムバックバトルと言いつつも、実際はファンダムによる人気投票という点。

KPOPは世界中で注目されていますが、韓国で全国民がKPOPを聴いているというわけではありません。

新人であるKep1erの認知度は、私たちの思っている以上に低いのだと思います。

既にデビューして数年経過している現役アーティストの5グループは、しっかりしたファンダムが形成されており、間違いなく推しグループに投票する強者達で、Queendomような投票番組にも熟練しているコアなファンが、多数会場などに参加しているはずです。

その方々が、実際には無名に近い新人のKep1erに自分の推しグループを差し置いて投票する可能性は低い、いや、ほぼ無いと思われるのです。

そして、推し以外の2票目を投票する先は、全体を通じて印象に残るステージを披露したグループか、もしくは戦略的に投票すべきグループになるはずです。

1次バトルと2次バトルでヒョリンさんが断トツの1位を取った背景には、上記の様な要因が絡んでいるようなきがします。

つまり2票目は浮動票であり、ステージや戦略の風に左右されるものだからです。

しかし、Kep1erのステージパフォーマンスは、かなりレベルの高いものでしたし、浮動票が一切集まらないわけではありません。

しかし、ここにMnetのジレンマが生じていると想像しました。

Kep1er以外のグループの舞台設備や衣装、バックダンサーの数をみて、明らかに差があるように思ったのは私だけではないはずです。

これは、1次バトル当初から多くの人が指摘していた点でもあります。

私は、自分の経験上ステージ経験のなさが原因の一つだと思い込んでいましたが、全てのパフォーマンス動画を観てみると、明らかにKep1erのステージだけが低予算のように映ります。

3次バトルの「The Boys」でさえ、宇宙少女のステージとと比べると、かなり違います。

私はこれらのことが全て意図的なことだと思っています。

Mnetがケチっているとか、さぼっているなどという批判をしているのではなく、もしKep1erのステージに予算をふんだんにつぎ込んで、他のグループに引けを取らないものを作り上げたとすれば、それはそれでKep1erに対する批判の理由になってしまうからです。

予算をかけたくても十分にかけられない。

そんなジレンマが生じていたために、Kep1erは自分たちの実力をメインに戦い続けなければならなかったのだと思っています。

様々な事情があるにせよ、Kep1erは寝る間も惜しんで練習に励み、全てのステージに全力で挑戦しました。

それは想像ではない明らかな事実です。

悔し涙を流し、メンバーの頑張りに涙を流し、お互いをたたえ合い、励まし合い、ガールズプラネット999から共に戦ってきた同志だからこそ、今まで以上に団結も出来たのだと思います。

最終回は最初から感動の嵐

Queendom2最終話は、日韓同時生放送で行われるファイナルステージバトルでした。

番組が始まる直前にKep1erのチェヒョンさんが体調不良で病院で治療中であることが知らされました。

こんにちは。

ウェイクワン、スイングエンターテインメントです。

現在Kep1er CHAEHYUNは本日<Queendom2>ファイナル競演を前にファンの皆様に

最高の舞台を見せようと繰り返し練習をしていた中、ステージの緊張感に加え急な体調不良により病院で治療中です。

CHAEHYUNはチームへの被害を憂慮し、現在<Queendom2>ファイナル競演ステージに参加しようという

本人の意思が強い状態であり回復に向けて最善を尽くしております。

よって、メンバー、事務所および制作スタッフは担当医師との深い合意の末に

ファイナルステージのパフォーマンスには参加できるように調整中ではありますが、

パフォーマンスステージ他、当日に予定されていた別のスケジュールは止むを得ず不参加になることをお知らせ致します。

ファンの皆様および関係者の皆様のご理解のほどよろしく申し上げます。

Kep1er公式ファンカフェより引用

多くのKep1ianが、最終ステージにチェヒョンさんが出れないかもしれないという残念な気持ち以上に、彼女の体調を心配し、SNS上では無理をせずに休養を促す優しいツイートが飛び交いました。

私も、Queendom2どころではなく、チェヒョンさんが心配で仕方なかったのですが、引用文にある通り、本人の意思で最終ステージに参加するというのです。

Kep1ian全員が祈るような思いで放送開始を待ちました。

ここまで来たら、Kep1ianとしても、本人の意思を尊重し応援するしかありません。

なんとチェヒョンさんは紹介の段階からステージに登場し、途中離席するも、Kep1erステージでは見事なパフォーマンスを披露します。

© CJ ENM Japan Inc.より引用

ステージに現れた彼女の姿は、まるで

「誰にも私は止められない。メンバーとステージを観てくれている全ての人のために、Kep1erのキム・チェヒョンは、決して諦めない」

そのように決意を語っているように私には思えました。

私は、正直Queendom2の結果など、どうでもよくなっていました。

Kep1er全員が揃って、最後まで戦い抜いたことが本当に嬉しかった。

勝負には勝てなかったかもしれませんが、負けなかったことが、Kep1erとして大勝利だったと思います。

Queendom2で得たもの

Queendom2は勝者を決定するサバイバル番組ではありましたが、Kep1erもKep1ianも番組の内容以上に、たくさんのものを得られたと思います。

特にKPOP初心者の私は、今まで名前しか知らなかった宇宙少女やLOONA。

「Rollon’」しか聞いたことがなかったBrave Girls。

SISTARやGFRIENDは多少は聴いたことがありましたが、今回Queendom2で発表されたもの以外の過去曲などにも興味を持ち、沢山知ることが出来ましたので、応援しているKep1erだけではなく、今回参加された全てのグループのファンにもなりました。

さらに、Kep1erの活躍を全力で応援する素敵なKep1ianとも直接お会いする機会があったり、Kep1erを応援するユーチューバーの方々とSNSでお話しすることができたり、かなり有意義な日々を過ごしました。

特にユーチューバーの方々の動画はできる限り拝見させていただいているのですが、とても素晴らしい内容で、驚かされます。

高齢なため、若い方々と同じようにはいきませんが、Kep1erもKep1erを応援する人たちも、私なりに応援していきたいと思います。